03-5937-6627

診療時間9:00-12:00 / 16:00-19:00
※初診受付時間は各診療終了時間の30分前

インコの呼吸が荒い・口を開けて呼吸する|尾羽が上下するときの原因と受診目安

「インコの呼吸がいつもより速い」
「口をパクパク開けている」
「息をするたびに尾羽が上下している」

このような呼吸の変化が、睡眠時など十分に落ち着いているときにも見られる場合は、様子見を続けず、鳥を診療できる動物病院へ連絡してください。

特に、口を開けた呼吸と大きな尾羽の上下動が重なる、首を伸ばして上を向くように呼吸する、止まり木にとまれない、ぐったりしているといった場合は緊急性があります。

飛んだ直後や強く興奮した直後に、一時的に呼吸が速くなることはあります。ただし、落ち着いても普段の呼吸に戻らない、同じ症状を繰り返す、ほかの異変を伴う場合は、「運動後だから」と決めつけないことが大切です。

いま呼吸が苦しそうな場合

この記事を最後まで読むより先に、鳥を診療できる動物病院へ電話してください。呼吸状態が悪い鳥は、捕まえる、長く観察する、何度も移動させるといった刺激で状態が悪化することがあります。

電話をしたあとも長時間自宅で待つのではなく、病院の指示に従って受診してください。

まず確認 インコの呼吸が荒いときの受診目安

緊急度 見られる様子 行動の目安
至急 睡眠時など十分に落ち着いているときにも口を開けて呼吸する/呼吸に合わせて尾羽や体が大きく動く/首を伸ばして上を向くように呼吸する/止まり木にとまれない/ケージの底でぐったりする/ふらつく/煙や過熱したフッ素樹脂加工製品などへの曝露後に急変した すぐに病院へ電話し、指示に従って受診する
早めの相談 十分に落ち着いているときの呼吸が普段より速い状態を繰り返す/呼吸音や声が変わった/鼻や目の周囲に分泌物・腫れがある/食欲や活動性も低下している/お腹の張りや産卵に関する変化がある なるべく早く、可能であれば当日中に電話で相談する
短時間の観察が可能なこともある 飛行や強い興奮の直後だけに見られ、室温が適切な静かな環境で休ませると速やかに普段の呼吸・姿勢・反応へ戻り、ほかの異常がない 安静にして観察する。ただし、戻らない、繰り返す、判断に迷う場合は電話で相談する

「何分以内に戻れば安全」という、すべてのインコに共通する基準はありません。普段との違い、安静にしたあとの戻り方、呼吸時の体の動き、ほかの症状の有無を合わせて判断します。

「呼吸が速い」と「呼吸が苦しい」は同じではありません

呼吸が速くなるだけであれば、飛行、興奮、緊張などに伴う一時的な反応のことがあります。一方、呼吸するために普段以上の力を使っている状態では、次のような変化が現れることがあります。

  • 口を開けて息をする
  • 胸やお腹、尾羽まで大きく動く
  • 首を伸ばし、上を向くなど、普段と違う姿勢になる
  • 翼を体から離す
  • 止まり木にとまり続けられない
  • 動かない、反応が鈍い、目を閉じる

翼を体から離す様子や開口呼吸は、暑い環境でも見られます。ひとつの症状だけで原因を判断せず、室温、運動直後かどうか、元気や食欲なども確認してください。

この記事では、「安静時」の目安を、主に睡眠時や、起きていても静かな環境で十分に落ち着いている状態とします。飛んだ直後、捕まえた直後、強く鳴いた直後は含みません。呼吸数だけでなく、呼吸の深さ、体の動き、姿勢、反応も確認してください。

運動後の呼吸と注意したい呼吸の違い

見る点 一時的な変化の可能性がある状態 受診を考えたい状態
きっかけ飛行や強い興奮の直後に限られる睡眠時など十分に落ち着いているときにも起こる/明らかなきっかけがない
休ませたあと速やかに普段どおりへ戻る戻らない/いったん戻っても繰り返す
尾羽・体普段と比べて大きな動きがない呼吸に合わせて普段より大きく上下する
姿勢・反応姿勢、反応、食欲が普段どおり首を伸ばして上を向く、ぐったりする、反応が鈍い
ほかの症状特にない呼吸音、声の変化、鼻汁、顔の腫れ、食欲低下などがある

見逃したくない呼吸のサイン

口を開けて呼吸する・口をパクパクする

暑いとき、飛行後、緊張時などに、一時的に口を開けることはあります。しかし、静かにしているのに口を開けて呼吸する、繰り返しあえぐように見える、尾羽や体も大きく動く場合は、呼吸に負担がかかっている可能性があります。

暑い環境で翼を体から離し、口を開けている場合は、熱による負担も考えられます。元気低下、ふらつき、反応の低下を伴う場合は、自己判断で急激に冷やしたり温めたりせず、すぐに病院へ連絡してください。

尾羽が呼吸に合わせて上下する

鳥は呼吸に伴って、体や尾羽がわずかに動くことがあります。注意したいのは、睡眠時など十分に落ち着いているときに、普段より明らかに大きな上下動が呼吸と同じタイミングで続く場合です。このような動きは「テールボビング」と呼ばれることがあり、呼吸の負担が増しているときに見られます。

ただし、尾羽の動きだけで病気の有無や重症度を判断することはできません。口を開けた呼吸、姿勢の崩れ、元気・食欲の低下などが重なっていないかを確認してください。

呼吸音・声・鼻や目の周囲が変わる

ヒューヒュー、プチプチなど普段と違う音がする、声がかすれる・出にくい、くしゃみや鼻汁が増える、鼻孔が詰まって見える、目や鼻の周囲が腫れるといった変化も受診の手がかりになります。

ただし、音の種類だけで「肺炎」「気嚢炎」「甲状腺の病気」などと病名を決めることはできません。同じような音でも、問題が起きている場所や原因は異なるため、診察によって確認します。

姿勢が崩れる・止まり木にとまれない

呼吸の変化に加えて、首を伸ばして上を向く、うずくまる、ケージの底にいる、止まり木をつかめない、目を閉じて反応が鈍い場合は、全身状態が低下している可能性があります。首を伸ばし、くちばしを上へ向けるような姿勢は「スターゲイジング」と表現され、呼吸困難時に見られることがあります。

ふらつき、けいれん、意識がぼんやりするといった変化があれば、至急受診してください。

舌や口の中など、もともと見えている部分が青紫色や灰色に見える場合も、緊急性があります。ただし、色を確認するために捕まえたり、無理に口を開けたりしないでください。外見上の色に変化がなくても、呼吸に問題がないとは判断できません。

インコの呼吸が荒くなる主な原因

呼吸症状は、呼吸器だけの病気で起こるとは限りません。同じ「口を開ける」「尾羽が上下する」という症状でも原因は異なり、外見だけで区別することは困難です。

原因の区分 一緒に見られることがある変化
呼吸器の炎症・感染鼻炎、副鼻腔炎、気管の炎症、肺炎、気嚢炎、細菌・真菌などによる感染くしゃみ、鼻汁、呼吸音、声の変化、元気・食欲の低下
気道の閉塞・圧迫吸い込んだ異物、分泌物や病変による狭窄、甲状腺腫、腫瘤など突然の呼吸変化、首を伸ばす、声や呼吸音の変化
心臓・腹部・生殖器などの問題心疾患、臓器の腫大、体腔内への液体貯留、卵塞(卵の停滞)など運動を嫌がる、お腹の張り、産卵の変化、全身状態の低下
環境・吸入刺激・中毒室内の高温、過熱したフッ素樹脂加工製品から生じるガスや微粒子、煙、エアゾール、香料、洗浄剤など急な呼吸困難、くしゃみ、目や鼻の刺激症状、ぐったりする
その他の全身的な問題貧血、強い痛み、重い全身疾患など活動性低下、食欲低下、ふらつきなど

鳥は体調不良を隠す傾向があり、飼い主さんが異変に気づいた時点で、すでに病状が進んでいる場合があります。また、呼吸状態が不安定な鳥は、捕獲や保定によるストレスにも弱いため、病院では状態を見ながら診察や検査の順序を判断します。

受診までにすること・避けたいこと

まず行うこと

  1. 鳥を診療できる動物病院へ電話する
    「インコが睡眠時にも口を開けて呼吸している」「尾羽が呼吸に合わせて大きく上下する」など、実際に見えている症状を具体的に伝えます。
  2. 静かにして、触る回数を減らす
    追いかける、何度も捕まえる、近くで長時間観察するといった行動は避け、刺激を少なくします。
  3. 空気環境を確認する
    煙、調理器具の過熱、スプレー、香水、洗浄剤などへの曝露が疑われる場合は、人と鳥の安全を確保したうえで、可能であれば危険源から離して換気します。ただし、鳥を追い回して移動させたり、換気だけで長時間様子を見たりしないでください。
  4. 無理のない範囲で記録する
    症状が出た時刻、直前の行動、室温、使用していた調理器具や製品などをメモします。撮影によって受診が遅れず、鳥が緊張しない場合に限り、短い動画が診察の参考になることがあります。

特に、過熱したフッ素樹脂加工製品から生じるガスや微粒子は、鳥に重篤な中毒を起こすことがあります。曝露後に呼吸異常が見られた場合は、症状が一時的に改善したように見えても、すぐに病院へ連絡してください。

自己判断で行わないこと

  • 口へ水や餌を流し込む
  • 呼吸が苦しそうな状態で強制給餌する
  • 人用の薬や、以前処方された残りの薬を自己判断で使用する
  • 酸素缶を吹き込んだ密閉容器を自己流で作る
  • 原因が分からないまま高温にする、蒸気を直接当てる、急激に冷やす
  • 呼吸数を測るために捕まえる、仰向けにする
  • 写真や動画の撮影、ネット検索を優先して受診を遅らせる

強制給餌や無理な投薬は、誤嚥や呼吸状態の悪化につながるおそれがあります。病院では、状態に応じて酸素投与や保温・湿度管理を行うことがあります。自宅で酸素機器や保温・加湿を使用する場合は、獣医師から具体的な指示を受けたときに限り、その指示に従ってください。

搬送するとき

搬送方法は、電話で病院の指示を確認してください。一般的には、キャリーやケースの通気を確保し、揺れ、音、明るさなどの刺激を減らします。キャリーやケースを密閉しないでください。

止まり木につかまれない場合は、落下を防ぐために高い止まり木を避け、底面を滑りにくくします。呼吸が不安定な場合は、捕まえ直したり、キャリー内の配置を何度も変更したりしないようにします。

病院へ伝えると診察に役立つこと

  • いつから、どのように始まったか
  • 睡眠時など十分に落ち着いているときにも起こるか、飛行や興奮の直後だけか
  • 口、尾羽、胸・お腹、姿勢の変化
  • 呼吸音、声、鼻汁、くしゃみ、目や顔の腫れの有無
  • 食欲、飲水、フン、活動性、体重の変化
  • 室温、調理、煙、スプレー、香料、洗浄剤などへの曝露
  • 最近の食事、薬、ケージや飼育環境の変更
  • 年齢、性別、既往歴、産卵や発情に関する変化
  • 症状が分かる動画や写真(安全に撮影できた場合のみ)

「呼吸が荒い」という表現だけでなく、「睡眠時に口を開けている」「息をするたびに尾羽が大きく上下する」など、観察した事実をそのまま伝えると診察の参考になります。

病院ではどのように確認するか

まず、呼吸の速さや深さ、姿勢、意識や反応などを、必要以上に触らず観察します。呼吸状態が不安定な場合は、検査よりも酸素投与などによる状態の安定化を優先します。

状態が落ち着き、検査に耐えられると判断した場合に、必要に応じて身体検査、口腔内や鼻孔周囲の確認、X線検査などを検討します。ただし、呼吸状態によってはこれらの検査も行わず、治療を優先することがあります。

実施する検査とそのタイミングは、疑われる原因、全身状態、鳥への負担を考慮して個別に判断します。

呼吸以外の症状もあるとき

羽をふくらませる、餌を食べない、フンが変わった、目を閉じているなど、呼吸以外の変化が中心の場合は、「インコが元気ない・膨らむ・餌を食べない|受診の目安と考えられる原因」も参考にしてください。

ただし、呼吸が苦しそうな場合は、記事を読み比べながら様子を見るのではなく、先に動物病院へ連絡してください。

よくある質問

飛んだあとに口を開けています。病気ですか?

飛行直後だけで、室温が適切な静かな環境で休ませると速やかに普段どおりへ戻り、尾羽の大きな上下動や元気低下がなければ、一時的な変化のことがあります。

ただし、それだけで病気を否定することはできません。普段の状態へ戻らない、頻繁に繰り返す、睡眠時など十分に落ち着いているときにも起こる、ほかの異常を伴う場合は、動物病院へ相談してください。

あくびと開口呼吸はどう見分けますか?

一度だけ口を大きく開けてすぐに終わる動きは、あくびなどのしぐさのことがあります。

口の開閉を繰り返す、呼吸に合わせて胸・お腹・尾羽が動く、姿勢や反応も普段と違う場合は、呼吸の異常と区別できません。動画撮影や観察に時間をかけず、動物病院へ相談してください。

寝ているときに尾羽が少し動きます。異常ですか?

呼吸に伴う小さな動きが見えることはあります。普段より明らかに動きが大きい、体全体が揺れる、口を開けて呼吸するといった変化があれば注意が必要です。判断に迷う場合は、無理に近づいたり捕まえたりせず、動物病院へ相談してください。

保温や加湿をしたほうがよいですか?

病院では、鳥の状態に応じて保温や湿度管理を行うことがあります。一方で、暑さが原因の開口呼吸では、過度な保温が負担になる可能性があります。

原因が分からない段階で、一律に高温・多湿の環境へ変更することは避けてください。急激な温度変化を避け、具体的な管理方法は動物病院へ確認してください。

酸素缶や自宅の酸素室を使ってもよいですか?

自己流での酸素投与は行わず、獣医師に確認してください。密閉した容器では、酸素濃度だけでなく、二酸化炭素、温度、湿度、換気の管理が難しくなります。

また、自宅での対応を優先することで、病院への連絡や搬送が遅れるおそれもあります。すでに獣医師から在宅酸素について具体的な指導を受けている場合は、その指示を優先してください。

夜まで、または翌朝まで待ってもよいですか?

睡眠時など十分に落ち着いているときの開口呼吸、呼吸に合わせた大きな尾羽・体の動き、首を伸ばして上を向くような呼吸、止まり木にとまれない、ぐったりしている、ふらつく、急な吸入曝露後に症状が出たといった場合は、翌朝まで待たずに病院へ連絡してください。

診療時間外の場合は、鳥の診療が可能かを事前に電話で確認してください。夜間の相談先は、当院の提携病院紹介もご確認いただけます。

インコの呼吸がおかしいと感じたら、東中野アック動物医療センターへご相談ください

東中野アック動物医療センターでは、セキセイインコ、オカメインコ、コザクラインコ、ボタンインコ、ブンチョウ、カナリアなど、鳥類を含むエキゾチックアニマルの診療に対応しています。

当院は予約制ではありませんが、呼吸が荒い、口を開けて呼吸する、尾羽が大きく上下するといった症状がある場合は、来院前にお電話で症状をお伝えください。捕まえることで呼吸状態が悪化しそうな場合や、搬送方法に迷う場合も、先にお電話ください。

東中野アック動物医療センター

住所:東京都中野区東中野4-29-6 日向ビル1F
電話:03-5937-6627
診療時間:9:00~12:00/16:00~19:00
初診受付:各診療終了時刻の30分前まで
休診日:年中無休
アクセス:東京メトロ東西線「落合駅」徒歩1分/JR・都営大江戸線「東中野駅」徒歩5分

診療時間・アクセスを確認する

※年中無休ですが、24時間診療ではありません。
※診療時間や受付方法は変更されることがあります。受診前に公式サイトまたは電話でご確認ください。
※この記事は一般的な情報を提供するものであり、個々のインコの診断や治療に代わるものではありません。

参考資料

東中野アック動物医療センター院長 阿部 透
東中野アック動物医療センター院長
芝﨑 孝次郎
すべてのペットに安心の医療を。

当院では犬・猫以外のエキゾチックアニマルの診療も行っております。
その子たちにも安心できる医療を届けられるよう努力してまいります。

治療や飼育方法など気になることがあれば気軽にご相談いただけると、我々も皆様がどんなことに対して気になっているか共有できるので、ぜひご相談ください。

東中野アック動物医療センター
東中野アック動物医療センター
  • 年中無休
  • 猫に優しい動物病院
  • エキゾチックアニマル対応
  • ペットホテル
  • ペットトリミング
住所 〒164-0003
東京都中野区東中野4-29-6日向ビル1F
TEL 03-5937-6627
診療時間 9:00 – 12:00 / 16:00 – 19:00
休診日 年中無休
診察動物 犬・猫・エキゾチックアニマル・小動物、ウサギ 、ハムスター 、フェレット、モルモット、リス、鳥、両生類、爬虫類

中野区・新宿区からアクセス良好な動物病院
中野区東中野・落合エリアに位置する東中野アック動物医療センターは、地域のペットオーナーの皆様に高品質な獣医療サービスを提供しています。
当院は新宿区からもアクセスが良好で、電車やバスを利用して簡単にお越しいただけます。