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犬の口臭は病気のサイン?歯周病から内臓疾患まで獣医師が丁寧に解説。

犬の口臭が気になるけれど

「なぜ臭うのか!?」
「病気なのか!?」

と不安に思ったことはありませんか?

犬の口臭には歯周病・歯石だけでなく、
腎臓病や肝臓病、糖尿病などの内臓疾患が隠れている場合もあります。

この記事では、

・犬の口臭の原因や臭いの種類ごとに考えられる病気

・動物病院を受診すべきサイン

・さらに歯磨きや食事など自宅でできる口臭対策

をまとめました。

愛犬の健康を守るために、口臭のチェックポイントやケア方法をぜひ参考にしてください。

獣医師 阿部透

犬の口臭とは?

犬にとって口臭は当たり前と思われがちですが、実は体の不調を知らせる重要なサインでもあります。

ここでは、口臭の種類や特徴について解説しています。

犬の口臭は病気のサイン?

口臭の背景には歯石や歯周病だけでなく、見つけにくい内臓疾患が関係していることもあります。

特に次のような症状が起きている場合は、早めに獣医師に相談することをおすすめします。

  • よだれが多くなった
  • 食欲が落ちている
  • 歯ぐきから出血している
  • 吐き気や嘔吐がある
  • 飲水量・尿量が増えた
  • 食べるのがへたくそでボロボロとご飯をこぼすようになった

臭いの種類と特徴

犬の口臭にはいくつかのパターンがあり、臭いから原因をある程度予想することができます。

以下は、代表的な臭いとその特徴です。

▶魚が腐ったような臭い
たんぱく質の分解による悪臭。アンモニア臭とも称されます。
歯周病や腎臓病の可能性があります。

▶ドブのような臭い
腐敗臭に似た強烈な臭い。重度の歯周病や口腔内感染が疑われます。

▶便臭・うんちのような臭い
消化不良や胃腸トラブルが関係している可能性もありますが、排泄物を食べてしまい口臭が発生していることも。

▶生臭い臭い
口腔内の出血や膿で生臭く感じたり、内臓疾患によって生臭い口臭が発生することも。

犬の口臭の主な原因

犬の口臭としてどのようなものが考えられるでしょうか?

ここでは主な原因について解説しています。

歯周病

口臭の大きな原因として挙げられるのが、歯周病です。

歯周病は、歯と歯茎の間に細菌が付着した歯垢・歯石が入り込み、炎症を引き起こすことで進行します。症状が進ると歯ぐきの腫れや出血が見られ、最終的には歯が抜け落ちることも。

発症率が非常に高く、3歳以上の約80%が歯周病を抱えているといわれています。

また、歯垢(プラーク)はわずか3〜5日ほどで歯石に変わるため、ケアを怠ると短期間で悪化するおそれがあるのです。

歯周病が進行すると歯周ポケット内で細菌が繁殖し、硫黄化合物を含む悪臭ガスが発生します。

これが強い口臭の原因です。炎症がさらに悪化すれば膿が出ることもあり、一層強い異臭を放つようになります。

さらに歯周病は口の中にとどまらず、心臓や腎臓など全身の臓器にも影響を及ぼす可能性も。
細菌が血流に乗って体内を巡り、全身疾患のリスクが高まるため注意が必要です。

口腔内細菌

犬の口内には、健康な状態でも数百種類(研究により約数十〜400種程度)の細菌が存在していることが分かっています。

しかし衛生状態や免疫の低下などにより、これらの細菌が過剰に増えて口臭の原因になることがあります。

特に注意が必要なのが「嫌気性菌」と呼ばれる酸素を嫌う細菌です。

これらは歯ぐきと歯のすき間や歯石の中に潜んでおり、揮発性硫黄化合物(VSC)という臭いの強いガスを発生させます。

口腔内細菌が増えすぎると、歯ぐきの炎症や歯周病を引き起こすだけでなく、腎臓・肝臓・心臓など全身の健康に影響する可能性が指摘されています。

さらに、口腔内の細菌を誤って吸い込む(誤嚥する)と、肺炎のリスクにつながることもあります。

口腔内の健康を保ち、細菌の過剰な繁殖を防ぐためには、日頃から口の様子をチェックする習慣をつけることが大切です。

体内の病気(腎臓・肝臓・胃腸・糖尿病)

犬の口臭は、口の中だけが原因ではありません。

腎臓や肝臓、消化器、糖尿病などの内臓疾患が関係していることもあります。

▶腎臓病と口臭
腎臓の働きが悪くなると、体の中に老廃物や毒素がたまりやすくなります。

これが血流とともに体内をめぐることで、アンモニアのようなツンとする口臭が出ることがあります。特に高齢の犬に多く、慢性的に進行する腎臓病の初期サインとして口臭が現れることもあります。

▶肝臓病と口臭
肝臓の機能が落ちると、体内で処理しきれない物質が呼気に移り、甘い・カビ臭いような独特の口臭が出ることがあります。

重症になると、こうした口臭が『肝性口臭』と呼ばれることもあります。

▶消化器系の異常と口臭
胃や腸の調子が悪いと食べ物が消化されずに発酵してしまい、すっぱい臭いや腐敗したような臭いが出ることがあります。

特に空腹時に吐き気があるときや、胃液が逆流しているような様子が見られるときには、注意が必要です。

▶糖尿病と口臭
糖尿病になると、エネルギー源として脂肪を使うようになります。

その代謝の過程でケトン体という物質が作られ、これが呼吸や口臭に混ざることで、甘酸っぱい果物のような臭いになることがあります。これは、「ケトアシドーシス」という危険な状態のサインでもあり、早急な治療が必要です。

食事・乾燥・その他

食べ物によって口臭が強くなることは、犬でも起こります。

たとえば、食後に食べ物のにおいが口の中に残ることがあります。また、食べ過ぎや急なフード変更、脂っこい食事などで胃腸の調子が崩れると、げっぷや胃内容物の逆流などをきっかけに、酸っぱい臭い・発酵したような臭いが強く感じられることがあります。

また、加齢や飲水不足、室内の乾燥によって唾液の分泌量が減ると、雑菌が繁殖しやすくなり、口臭が悪化します。

他にも、以下のような要因で口臭が強くなることがあります。

  • 誤飲した異物が歯や歯茎に詰まったり、傷になって化膿する
  • ストレスによる胃腸機能や免疫力の低下


臭い別の原因と考えられる病気

犬の口臭には、健康上の問題が潜んでいる可能性があります。

ここでは臭いの種類から考えられる病気について解説しています。

魚臭い場合

魚が腐ったような生臭い臭いがするときは、歯周病の進行や細菌の異常繁殖が考えられます。

酸素を嫌う嫌気性菌が歯周ポケットなどで増えると「揮発性硫黄化合物(VSC)」と呼ばれる悪臭ガスを発生させるため、強い口臭につながります。

また、日頃食べているフードに魚介類由来の成分が含まれている場合も、魚っぽい臭いが強くなることがあります。

ドブ臭い場合

腐った水やドブのような臭いがする場合は、重度の歯周病や膿の溜まった感染症が疑われます。

この臭いは、死んだ組織や膿が腐敗することで発生するガスによるものです。

歯周ポケットが深くなると食べかすや歯垢がたまりやすくなり、悪臭の原因となる細菌の温床になります。

進行すると顎の骨にまで炎症が広がる可能性もあるので、早めに獣医師に相談しましょう。

うんち臭い場合

口から糞便のような臭いがする場合、まず食糞行動を疑います。

時間が経っても臭いが残る場合は、便の臭いが口周りや歯・舌に付着している、または歯垢・歯石や歯周病など口腔内の汚れが背景にある可能性もあります。

また、消化器の不調によってガスや腐敗臭が胃から逆流し、それが口から出てくるケースもあります。この場合、腸内環境の見直しや消化器の検査も必要です。

生臭い場合

鉄っぽさや生肉のような臭いがする場合は、口腔内で出血や炎症が起きていないか確認しましょう。

特に歯肉炎や軽度の歯周病があると、歯磨きや食事中に出血しやすくなります。

また、肝臓の機能低下でも生臭い口臭が生じることがあります。

肝性口臭と呼ばれ、独特の金属臭やカビ臭を伴うのが特徴です。

病院受診の目安と検査・治療

犬の口臭で病院を受診する目安にはどのようなものがあるでしょうか?

病院で行われる検査や治療と合わせて解説します。

すぐに病院を受診したほうが良い症状

犬の口臭が急に強くなった場合、身体のなかで何らかの異常が起きている可能性があります。

特に次のような症状が併発しているときは注意が必要です。

  • 急に口臭が強くなった
  • 吐き気や嘔吐がある
  • よだれが止まらない
  • 食欲がなくなった、またはまったく食べない
  • 歯ぐきが赤く腫れている
  • 顔を触られるのを嫌がる、腫れている
  • 食べるのがへたくそでボロボロとご飯をこぼすようになった


定期検診で早期発見・早期治療を

犬の口臭を防ぐには、定期検診で口腔チェックを受けましょう。

高齢になると、自覚症状がなくても歯周病が進んでいるケースが少なくありません。

動物病院では歯石や歯ぐきの状態、傷や腫瘍(しゅよう)がないかなどを確認してもらえます。

健康維持のためにも、早期発見・早期治療に取り組むことが大切です。

動物病院で行われる検査の一例

・口腔内検査

見た目や触診で歯石や歯ぐきの炎症、出血、腫瘍などを確認します。
犬が嫌がる場合は、鎮静剤や麻酔を使って詳しく調べることも。

・血液検査

肝臓や腎臓、膵臓の働きを調べます。
また、炎症の有無を調べるために白血球や炎症マーカーの値も確認します。

・尿検査

腎臓の機能や糖尿病などを調べるときに行われます。

・画像診断(レントゲン・超音波など)

骨折がないか、歯の根に異常がないかをレントゲンで確認します。
超音波検査では、内臓の異常がないか確認できます。

口臭改善で行われる治療例

・スケーリング(歯石除去)

超音波スケーラーという機械を使って、歯についた歯石や汚れを取り除く処置です。
犬が動かないように、全身麻酔をかけて行います。

・抜歯・外科処置

歯のぐらつきや、歯根に膿が溜まっていると、抜歯や外科的な処置が必要になります。
重い歯周病では、顎の骨まで傷んでいることもあるので、慎重な治療が求められます。

・内科的治療(抗生剤・点滴など)

細菌感染や全身の炎症がある場合は、抗生剤や消炎鎮痛剤などが使われます。
腎不全や糖尿病などが関係しているときには、点滴や注射なども含めた長期的な取り組みが必要です。

犬の口臭ケア方法

1.歯磨き習慣をつける

犬の口臭対策で一番大切なのは、歯磨きの習慣化です。

理想は毎日、少なくとも2~3日に1回は歯磨きを行いましょう。犬用歯磨き粉は飲み込んでも安全な成分で作られており、いろいろなフレーバーが選べます。

人間用の歯磨き粉は犬にとって有害なキシリトールが含まれているので、絶対に使わないようにしましょう。

2.歯磨きが苦手な犬への代替ケア

  • デンタルシートで歯を拭く
  • 歯磨きスプレーやリキッドなどを使う

3.デンタルガム・おもちゃ

デンタルガムや噛むおもちゃも、歯垢を落としたり、唾液の分泌を促したりするのに効果的です。

適度な硬さと犬が楽しめる形のものを選びましょう。

ただし、サイズが大きすぎると喉に詰まるおそれがあります。
犬の体格に合ったものを1日1本程度に留めるのがおすすめです。

4.食事・サプリメント

デンタルケアに特化したドライフードやサプリメントで、長期的な口臭対策に取り組むのもひとつの方法です。

口臭対策に効果があるとされている成分は、乳酸菌などのプロバイオティクス、クロロフィルやカテキン、海藻、酵素などです。なお、酵素が配合された犬用の歯磨きペーストも市販されており、サポートとして活用されることがあります。

まとめ

犬の口臭は「年齢のせい」と思われがちですが、歯周病をはじめ腎臓・肝臓・糖尿病など、命に関わる病気のサインであることも少なくありません。

毎日の歯磨きやケアで予防できる一方、強い臭いや食欲不振・よだれ・出血などの症状がある場合は、早めの受診が大切です。

東中野アック動物医療センターの口臭ケア

東中野アック動物医療センターでは、口腔内のチェックから血液検査・画像診断まで行い、原因に合わせた適切な治療をご提案しています。

「口臭が気になる」
「最近急に臭いが強くなった」

というときは、どうぞお気軽にご相談ください。

愛犬の健康と快適な暮らしを一緒に守っていきましょう。

【迷ったらすぐに】東中野アック動物医療センターへご相談ください

愛猫の「いつもと違う様子」に少しでも不安を感じたら、中野区の東中野アック動物医療センターへご相談ください。

当院は猫の病気に詳しい獣医師が在籍し、丁寧なカウンセリングと総合診療・専門医療を兼ね備えた体制で、飼い主さまと一緒に原因を探ります。

土日祝も診療対応、内視鏡などの高度検査も可能です。
中野区・杉並区・新宿区エリアからのアクセスも良好

大切なご家族の健康を守るために、どうぞお気軽にご来院ください。

東中野アック動物医療センター院長 阿部 透
東中野アック動物医療センター院長
阿部 透
すべてのペットに安心の医療を。

当院では犬・猫以外のエキゾチックアニマルの診療も行っております。
その子たちにも安心できる医療を届けられるよう努力してまいります。

治療や飼育方法など気になることがあれば気軽にご相談いただけると、我々も皆様がどんなことに対して気になっているか共有できるので、ぜひご相談ください。

東中野アック動物医療センター
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